舌痛症の原因と症状は?効果的な治療法まで徹底解説
舌痛症は、舌に不快感や痛みを引き起こす症状ですが、その原因は実に多様です。この記事では、舌痛症の原因、症状、治療法、予防策について詳しく解説します。
舌痛症の主な原因
舌痛症の原因は多岐に渡り、日常的な生活習慣や身体の状態が影響を与えることがあります。以下は、代表的な原因です。
ストレス
ストレスが舌に痛みをもたらすことがあります。精神的な負担が神経系に影響を及ぼし、舌の感覚を乱すため、ストレスが溜まると舌痛症の症状が現れることがあります。
口腔乾燥
唾液の分泌が減少すると、口腔内が乾燥し、舌に異常を感じることがあります。乾燥した環境は、舌の敏感さを増し、痛みや違和感を引き起こします。水分補給をこまめに行い、乾燥を防ぐことが重要です。
口内炎
舌にできる口内炎も、舌痛症の原因となります。免疫力が低下した際や外的な刺激によって口内炎が発生し、これが舌に痛みを与えることがあります。
神経痛
舌痛症が神経に関連する場合、舌の知覚を担当する神経(例えば三叉神経や舌咽神経)が影響を受け、持続的な痛みを引き起こすことがあります。特に、神経が圧迫されることで片側の舌に痛みやしびれが生じることがあり、食事や会話時に症状が悪化することもあります。
鋭利な歯による舌への接触
歯並びが悪いこと(特に下顎の前歯)により、鋭利な歯や歪んだ歯が舌に擦れて接触痛が生じることがあります。
癌恐怖症によるもの
口腔内に生じた違和感が癌ではないかと心配のあまり、舌にピリピリ感を感じてしまうことがあります。
その他の疾患
鉄分やビタミンB群の不足、またはその他の体内の異常が舌痛症を引き起こすこともあります。栄養素の欠乏は、舌の感覚異常や痛みを伴うことがあるため、バランスの取れた食生活が求められます。
舌痛症の主な症状
舌痛症の症状は個人によって異なりますが、一般的に以下のような症状が見られます。
・ヒリヒリ感・ピリピリ感
・痛みの持続(1日2時間以上、3カ月以上続く)
・舌の腫れ
・味覚異常
舌痛症の治療法
舌痛症の治療は、原因に応じたアプローチが必要です。代表的な治療法は以下3つです。
・薬物治療(消炎鎮痛薬、ステロイド軟膏など)
・ストレス管理
・口腔ケア
舌痛症の予防法
舌痛症を予防するためには、日常生活の見直しと健康的な生活習慣を維持することが大切です。以下の方法で予防しましょう。
・十分な水分摂取:口腔乾燥を防ぐために、定期的に水分を補給しましょう。
・ストレス管理:定期的にリラックスする時間を作ることで、ストレスが溜まり過ぎないように心がけましょう。
・栄養バランスの取れた食事:鉄分やビタミンB群など、舌の健康を維持するために必要な栄養素を積極的に摂取しましょう。
舌痛症が長引く場合の対応
舌痛症が長期間続く場合、自己判断で放置せず、専門の医師に相談することが非常に重要です。神経疾患や内科的な異常が関与している可能性もありますので、早期に診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。
まとめ
舌痛症はその原因や症状によって治療法が異なります。正確な知識を持ち、早期に適切な治療を受けることが、痛みの軽減と予防につながります。日々の口腔ケアやストレス管理を意識し、健康的な生活を心がけましょう。
義歯が原因で起こる褥瘡性潰瘍とは?症状・治療法・予防まで徹底解説
褥瘡性潰瘍(じょくそうせいかいよう)は、義歯の圧迫や摩擦が原因で発生する口腔内の損傷です。いわば、口のなかにできる「床ずれ」のような状態を指します。
本記事では、褥瘡性潰瘍の原因や症状、好発部位、治療法、そして予防策について詳しく解説します。
褥瘡性潰瘍の原因
褥瘡性潰瘍の主な原因は、お口のなかで発生する物理的な刺激です。不適合な義歯や尖った歯、詰め物、被せ物などが繰り返し粘膜を傷つけることで発症します。
特に以下の状況が褥瘡性潰瘍のリスクを高めます。
・不適合な義歯:長期間使用された義歯は、形状が合わなくなることで過度の圧力を引き起こす
・高齢者:粘膜が薄くなるため損傷を受けやすく、乾燥や栄養不足が影響を与えることも
・慢性的な刺激:小さな損傷が治癒する前に再度刺激を受けることで潰瘍が進行しやすい
褥瘡性潰瘍の症状
褥瘡性潰瘍の特徴的な症状として、口腔内に平坦で黄色または灰白色の膜で覆われた潰瘍が現れます。潰瘍の周囲は軽度の発赤が見られることが一般的ですが、痛み自体はそれほど強くありません。
しかし、放置すると二次感染が起こり、症状が悪化する可能性があります。特に食事や会話の際に違和感や軽い痛みを訴えることが多いです。
適切な対処が行われれば、通常1週間程度で治癒します。ただし、放置すると二次感染や重症化を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
褥瘡性潰瘍が好発する部位
褥瘡性潰瘍は、以下の部位に発生しやすいとされています。
・舌:義歯や歯の尖った部分が直接触れることで傷つきやすい
・頬粘膜:特に頬の内側にある粘膜は、食事中や会話時に義歯と擦れやすい
・歯肉と頬(または舌)との移行部:義歯の圧力や動きによる影響を受けやすい
・口蓋:特に上顎義歯の適合が悪い場合に刺激を受けやすい
褥瘡性潰瘍の治療法
褥瘡性潰瘍の治療では、原因を取り除くことが最優先です。以下のような治療法が一般的です。
・義歯の調整:不適合な義歯を修正し、粘膜への過度な圧力や摩擦を軽減
・尖った歯や詰め物の処置:鋭利な部分を滑らかに削ることで粘膜への刺激を緩和
・口腔ケアの徹底:お口のなかを清潔に保つことで、感染リスクを防ぐ。塗り薬を処方することも
褥瘡性潰瘍の予防方法
褥瘡性潰瘍を予防するためには、以下のポイントが重要です。
・義歯の定期検査:少なくとも半年に一度は義歯の状態を歯科医に確認してもらう
・正しい使用方法の徹底:義歯を清潔に保ち、就寝時には取り外す習慣をつけることで粘膜の負担を軽減
・お口の観察:鏡を使って定期的に粘膜の状態を確認。異常を感じたらすぐに歯医者へ相談する
・栄養バランスの取れた食生活:粘膜を健康に保つために、栄養価の高い食事を心掛ける
まとめ
褥瘡性潰瘍は、義歯や歯科補綴物が引き起こす慢性的な刺激によって発生する疾患です。適切な調整やケアによって、短期間で治癒することが可能です。
日常的な予防策を取り入れることで、発症リスクを大幅に低減できます。義歯を使用されている方は、定期的な歯科検診を受けることを心掛け、快適な口腔環境を維持するよう努めましょう。
骨粗鬆症の抜歯に伴うリスクや外科処置のポイントを解説
骨粗鬆症の治療薬を服用している方が抜歯を受ける際には、顎の骨に負担がかかるリスクもあるため、慎重な対応が求められます。この記事では、骨粗鬆症治療中の方が安心して治療を受けられるよう、抜歯を含めた注意点をご紹介します。
骨粗鬆症治療と抜歯リスクの関係性
骨粗鬆症は骨密度が低下して骨がもろくなり、骨折のリスクが高まる病気です。日本では1,300万人以上がこの病気を抱えているといわれています。
骨粗鬆症の治療には、骨が壊れにくくするための薬が使われていますが、これには少し注意が必要です。具体的には、ビスホスホネート製剤やデノスマブといった薬があり、これらは骨を強く保つ作用がある一方で、副作用として顎の骨が壊れてしまうリスクがあるのです。
この顎の骨の問題は「薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)」と呼ばれ、顎の骨が壊死する状態を引き起こすリスクがあります。したがって、これらの薬剤を使用している患者さんが抜歯やインプラントなどお口の外科的処置を行う際には、通常のケースに比べてより慎重な対応が求められます。
骨粗鬆症患者さんのための抜歯前後の注意点
骨粗鬆症治療薬を服用している場合、抜歯の前後で気をつけるべきことがいくつかあります。以下に、主な注意点をまとめました。
抜歯前
まず、骨粗鬆症治療薬を服用している方が抜歯など外科処置を行う際には、必ず歯科医師にその服用状況を伝えることが大切です。特に、内服薬や注射薬の種類によっては、顎骨壊死(MRONJ)のリスクが生じることがあります。
しかし、近年の研究により、骨粗鬆症治療薬の継続を前提に抜歯を行うことが推奨されるケースも増えてきていますので、個々の症例に応じた判断が求められます。自己判断で薬を中断せず、歯科医師や主治医と相談の上、必要に応じて最適な方法を決定していきましょう。
また、お口の中の感染源を減らすため、歯周病治療なども予防の一環として非常に重要です。
抜歯時
抜歯時には、できるだけ負担の少ない方法を選び、歯科医師が細心の注意を払いながら処置を行います。
場合によっては、抗菌薬を予防的に使用して感染リスクを減らすことが推奨されます。また、骨粗鬆症の程度や処置の難易度によっては、設備の整った口腔外科での対応が望ましいケースもあります。
抜歯後
抜歯後は、感染予防のために丁寧な口腔ケアを続けることが不可欠です。抜歯窩がしっかり治癒するまでの間、必要に応じて抗菌薬が処方されることもありますので、歯科医師の指導に従ってケアを行いましょう。
また、抜歯後の定期的な経過観察も欠かせません。痛みや腫れが続く、異常を感じる場合は、速やかに歯科医院で診察を受けるようにしてください。
まとめ
骨粗鬆症患者さんが安全に抜歯を受け、健康な口腔環境を維持するためには、リスクの理解と適切なケアが欠かせません。
抜歯や口腔手術に伴うリスクが懸念される場合でも、歯科医師との連携を深め、健康を守るための対策を講じることが重要です。
骨粗鬆症治療を受けている方が安心して歯科治療を受けられるよう、歯科医師の専門的なサポートを活用し、健康な日常生活を目指しましょう。
治療方法を解説! お口の中の扁平苔癬
口腔扁平苔癬は、お口のなかに発生する扁平苔癬の一種です。お口のなかの粘膜に、幅1〜2mmぐらいのレースや網状の模様が見られます。この網状模様の内側には、白い線状の部分があり、その周りは赤くなったりびらんが見られたりすることがあります。時に痛みや不快感を伴うことも。
この疾患は扁平苔癬のなかでも珍しい部類に属し、罹患率は、0.02%〜0.22%と報告されています。正確な原因は不明ですが、免疫系の問題が関与していると考えられています。
口内扁平苔癬は早期に治療しないと悪化する可能性があるため、適切な対処法と治療が必要です。
口腔扁平苔癬の一般的な治療方法
口腔洗浄剤の使用
補助的な治療になりますが、一般的な扁平苔癬の治療となるのが「うがい」です。
うがい薬には、アズノールやネオステリングリーン、イソジンが使われます。
1日7回程度、2~3時間おきに、ぶくぶく・ガラガラとお口のなかにうがい薬をまんべんなく行きわたらせて長くうがいを行い、お口のなかの清潔を保つことで症状を軽くします。
ステロイド軟膏の塗布
炎症を和らげ、かゆみや腫れを緩和するために用いられます。
しかし、ステロイド軟膏の長期間の使用は副作用として口腔カンジダ症などの感染症を合併させたり、傷の治りを遅くしたりするリスクを引き起こすことがあるため、医師の指示に従って使用する必要があります。
レーザー治療
レーザーを使用して患部の組織を加熱、蒸散することで、症状の改善が見込まれます。
痛みの軽減などである程度の効果が見込まれるものの、再発する可能性も否定できず、口腔扁平苔癬が悪化したり、症状も悪化するリスクがあります。
よって、個々の症状や健康状態に応じて治療法を選択します。
かぶせ物の再治療
口内扁平苔癬の原因として、金属製のかぶせ物が影響している可能性が考えられます。特に、アマルガム合金(水銀を使用した銀の詰め物)による影響が大きいとされています。
したがって、金属アレルギーと診断された方や前述の治療方法を試したにもかかわらず症状が改善しない場合、銀歯をセラミックやプラスチックの詰め物・かぶせ物に再治療するケースもあります。
まとめ
口内扁平苔癬は、口腔内に発生する稀な扁平苔癬の一種です。早期の治療と適切なケアが症状の軽減や改善につながります。
口腔洗浄剤の使用やステロイド軟膏の塗布、レーザー治療などが一般的な治療法として利用されます。
不安がある方は、速やかに歯科医師に相談して適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
扁平苔癬はセルフケアが肝! 自分でできるケア4選
扁平苔癬の原因は完全に解明されておらず、確実な治療法は見つかっていません。そのため、現時点では自宅での適切なケアが重要です。
また、扁平苔癬の治療はしばしば長期間を要することがあります。したがって、かかりつけの歯科医師や医師と相談しながら、焦らずじっくりセルフケアに取り組みながら通院することが大切です。
以下は、自宅でもできるお口のセルフケアの選択肢を4つ、ご紹介していきます。
口腔衛生の維持
お口の衛生を保つことは、扁平苔癬の予防や症状緩和に役立ちます。
1日3回・食後の歯磨きと歯間ブラッシングなど補助的清掃用具も使用して、お口のなかの細菌の繁殖を抑えることが重要です。
歯科医院で処方されるうがい薬も、指示通りこまめに使用する必要があります。うがい薬は1日7回・2~3時間おきに、こまめにうがいを行います。
歯磨きの方法を変えてみる
粘膜に刺激を与えないよう、香料や研磨剤などはできるだけ避けたマイルド処方の歯磨き粉に切り替えたり、やわらかめの歯ブラシを選んだりすることで症状を減らすことができます。
また、歯を磨く回数を増やし、磨く時間を長めに設定するとより効果的です。
刺激物を避ける
タバコや過度の飲酒は控え、お口のなかには刺激を与えないように心掛けましょう。
お酒に関しては休肝日を作ったり、ノンアルコール飲料を取り入れたりしてみましょう。喫煙に関しては、タバコの代わりにガムを噛んだりすることで口寂しさを軽減できます。
これら代替品を上手に取り入れて、工夫に努めてみましょう。
バランスの取れた食事
扁平苔癬は体の免疫系に原因があると考えられています。よって、免疫力をサポートするために、バランスの取れた食事を摂ることが重要です。ビタミンやミネラルを豊富に含む食品を意識的に取り入れましょう。
まとめ
扁平苔癬は原因が解明されていないため、確実な治療法はまだありません。自宅での適切なケアが大切であり、歯科医師や医師との相談を重ねながら焦らずセルフケアに取り組むことが重要です。
口腔衛生の維持や刺激物を回避する、そしてバランスの取れた食事に気を配ることで、症状の緩和に役立つことが期待されます。
自己処置に不安がある場合や症状が悪化する場合は、必ず歯科医師と相談しましょう。
親知らずの予防法|痛みや腫れを防ぐためのケア方法3選
親知らずの手入れのお手入れって、なかなか難しいですよね。
親知らずは奥歯に生えているため、普通の歯と比べて磨きにくいと感じる人が多いです。 その結果、時々痛みや腫れがあることも。これらの原因の1つは、きちんと歯磨きができていないことにあります。
今回は親知らずの痛みや腫れを予防する3つのケア方法をご紹介していきます。
親知らずが磨きにくい理由
なぜ親知らずは磨きにくいのでしょうか?その理由は次の2つです。
・一番奥にある歯だから
・普通の生え方をしていないことが多い
具体的に解説しましょう。
まず、親知らずは一番奥にある歯なので、自分自身で歯を確認することが困難です。そのため、歯ブラシが当てづらいです。
次に、親知らずは真っすぐ生えてこない場合が多いです。親知らずのほとんどは斜めに生えてきたり横向きに生えたり、また、歯ぐきに隠れているケースもあります。そのため、歯ブラシでしっかりと当てながら磨くことが難しいのです。
痛みや腫れを予防できる親知らずのケア方法
では、親知らずの痛みや腫れを予防するために有効な方法について、以下3つをご紹介します。
親知らずの磨き方のコツを習得する
親知らずのケアでは、正しい磨き方が重要です。 まず、お口を開けるときは小さめに開けましょう。こうすることで、歯ブラシが奥まで入れやすくなります。
次に、親知らずの実際の磨き方について。歯ブラシを斜めから当てて優しく小刻みに磨きます。親知らずの両脇など全ての面をくまなく磨くようにしましょう。
親知らずに適したデンタルグッズを使う
親知らずのケアには、専用のデンタルグッズが役に立ちます。例えば以下のようなグッズがあります。
・ワンタフトブラシ
・フロス
・歯間ブラシ
・お口の小さな人用の小さめ歯ブラシ
などなど。これらのグッズを使うことは、親知らずのケアにとって効果的です。
定期健診でフォローする
親知らずのケアに関して、定期的な歯科検診は欠かせません。
プロによる定期的なクリーニングにより、親知らずの虫歯や歯周病の発症を未然に防ぎます。
また、歯科医師が親知らずの状態を定期的に確認し、必要に応じて処置や抜歯の判断を行いますので、親知らずに関する問題を早期に発見できます。これにより、適切な対策を早めに講じることができます。
まとめ
親知らずは磨きにくい場所にあるため、普段のセルフケアは慎重に行いましょう。清潔を保つことで痛みやトラブルを防ぐことができます。また、定期的な歯科検診も忘れずに受けましょう。歯科医師・歯科衛生士のアドバイスを受けながら、親知らずのケアを二人三脚で行うことが大切です。
親知らずの抜糸について知っておきたいこと|痛みや食事、ケア方法を解説
抜糸(ばっし)を受ける際、痛みへの不安を抱えている方も多いですよね。また、抜糸までの期間中、食事はどうするのか?歯磨きのやり方は?とお悩みの方も多いです。
この記事では、抜糸に関する疑問や不安を解消できるようにやさしく解説していきます。
抜糸はほとんど痛くない
親知らずの抜糸は、ほとんど痛みを感じない処置です。 チクチクと痛みを感じることがある場合は、歯ぐきの表面に塗る表面麻酔を行うことで痛みを軽減できます。抜歯後の痛みや不快感には個人差がありますが、抜糸は痛みがすくないのが一般的です。
抜糸はいつ頃やるの?
親知らずの抜糸は、通常、抜歯してから4〜7日後に行われます。
「そんなに早く抜糸をするの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、お口の中の傷は他の身体の部分よりも治りが早いとされています。また、糸を放置すると、食べかすなどが付着し細菌の繁殖が起こる恐れがあります。
ですので、感染のリスクを軽減するためも早めに糸を取り除くことが推奨されています。
抜糸までの食事について
抜糸直後から2~3時間は食べ物を控えるべきです。この時間帯は麻酔の効果があり、感覚が麻痺しているからです。火傷や怪我を回避するため、熱いものを食べたり口の中を噛んだりするのは注意が必要です。
抜糸後は血餅(けっぺい)と呼ばれる傷口の保護の役割があるものができます。この血餅が剥がれないように、少なくとも抜歯当日~3日間程度は食事への配慮が必要です。
具体的にこの期間は抜歯部位と反対側の歯で食事を召し上がるようにしてください。食事は雑炊やゼリーといった柔らかい食べ物がおすすめです。
抜歯から3日も経てば治癒が始まっている期間なので、ある程度何を召し上がっても大丈夫です。
しかし、抜歯から3日経っても痛みが続く場合はドライソケットなど感染症の可能性があるので、歯医者へ相談するようにしましょう。
抜糸までの歯磨きについて
抜糸までの間は細菌の繁殖を防ぐためにも、傷口は清潔を保ちます。これは傷の治りを助けることにもつながります。
負担のない範囲でしっかりと磨くようにしますが、柔らかめの歯ブラシを使ったり歯磨き粉には研磨剤の入っていないものを選択したりと、いつもよりも「労わる」を意識したケアをおすすめします。
まとめ
親知らずの抜糸はほとんど痛みを感じない処置であり、痛みを感じる場合には表面麻酔を行うことで軽減できます。抜糸は通常、抜歯後4〜7日後に行われ、感染のリスクを軽減するために早めに糸を抜くことが推奨されています。
抜糸直後から2〜3時間は食べ物を控えます。抜糸後は血餅ができるため、抜歯部位と反対の歯で食事をしましょう。雑炊やゼリーなどの柔らかい食べ物がおすすめです。 抜糸までの間は傷口を清潔にし、細菌の繁殖を防ぐために負担のない範囲で丁寧に歯磨きを行いましょう。
ガマ腫は放置していい? 自然治癒の可能性や病気やリスクを解説
舌の裏側やあごの下など、口の中で謎の膨らみがあらわれる「ガマ腫」。この病気は基本的に痛みを伴わない疾患となるので「このまま放置してもいいのかな?」「自然治癒しないのかな?」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はこのガマ腫について、自然治癒する可能性はあるのか?といったことや放置するリスクについて触れていきます。
放置したガマ腫のリスクとは
再発しやすい
ガマ腫が破裂すると、中から粘度の高い液体が出てきて腫れは一見小さくなったように思えます。しかし、時間が経つと再度同じ箇所に嚢胞ができることはよく見られます。
腫れが小さくなったと思ってもガマ腫は再発してしまう可能性が高く、油断は禁物です。
腫れが強くなる
破裂と再発を繰り返すと、どんどん腫れが強くなることも考えられます。そうなると食事をしたり話をしたりすることが不自由になってしまいます。
日常生活に支障を来たす
ガマ腫が発生すると、口の中の舌の動きが制限され、食事や会話などの日常生活に支障が生じます。通常、口内炎のような痛みはほとんどありませんが、嚢胞の大きさや位置によっては、時折鈍い痛みが生じることもあるようです。
ガマ腫を放置して自然治癒する可能性はある?
ガマ腫の大きさは、大きいものから小さいものまでさまざまです。小さい嚢胞ですとわざわざ手術や治療はせずに経過観察をすることも。経過観察の中で唾液線のつまりが自然に治って、結果的に自然治癒するケースもあります。
ガマ腫とは、唾液が漏れることで起こる病気です。唾液の漏れが増えるとガマ腫が大きくなりますが、皮膚や粘膜はいつまでも伸びるわけではありません。そこで、周りの組織に圧力をかけたり、内容液を吸収したりすることで、ガマ腫が小さくなるように身体のシステムが働きます。
ガマ腫は、この微妙なバランスによって、大きくなったり小さくなったりすることがあります。このような過程を経て、ガマ腫が自然に治癒する場合もあります。
まとめ
ガマ腫は痛みを感じにくいため、「放置しても大丈夫?」と思う人もいるかもしれませんが、ガマ腫は再発しやすく、腫れが強くなり日常生活に支障が出る可能性があります。
しかし、小さいガマ腫であれば経過観察することもあります。そのまま自然に治癒することもありますが、大きくなってしまった場合は手術が必要になることもあるので、早めに医療機関で相談することが大切です。
ガマ腫の再発を防ぐ治療法とは? 代表的な3つの方法をご紹介
ガマ腫とは、唾液腺の一種である舌下腺にできる嚢胞のことです。開窓療法や舌下腺摘出術など複数の治療法があり、それぞれ長所と短所があります。
以下でガマ腫の治療法について解説していきます。
開窓療法
まず一つ目は、開窓療法です。これは、嚢胞を切開してなかの唾液を出す治療法です。袋を破り開くことで唾液が溜まらないようにするというわけです。開窓療法はガマ腫の治療方法のなかでは最初に選択されることが多い治療法になります。局所麻酔を使用した簡単な手術ですが、再発することが多いのが欠点です。
比較的小さいガマ種であれば小手術によってガマ種本体を摘出する方法も可能です。
舌下腺摘出術
二つ目は、舌下腺摘出術です。名前の通り、唾液漏れの原因となる舌下腺を取り除く手術です。開窓療法で再発を繰り返す場合、次の選択肢として舌下腺摘出術を検討することがあります。
一度舌下腺を摘出してしまうと再発することは理論上ないものの、舌下腺を取り除くという治療になりますので、最後の手段と言えます。
また、一般的に入院が必要となり全身麻酔も伴って舌下腺の摘出を行います。舌下腺摘出術ができる病院も限られていますので、あまり行われていない治療法です。
OK-432注入法
三つ目は、OK-432注入法です。嚢胞の内容液を吸引した後に、OK-432を注入する方法です。注射後には痛みや発熱が認められますが、一般的には2日程度で消失します。
多くのケースでは2回以内の注入で消失・縮小固定しますが、数回の注入が必要な場合もあります。ですので、治癒するまでに一定期間の時間が必要となります。
また、OK-432にはペニシリンが含まれているので、ペニシリンアレルギーのある場合には使用できません。
ガマ腫、舌嚢胞、リンパ管腫では有効率が高いですが、類皮嚢胞には効果がなく、摘出手術が必要となります。
まとめ
ガマ腫治療の代表的な3つの方法をご紹介しました。開窓療法は局所麻酔で簡単に行えますが再発しやすく、舌下腺摘出術は入院や全身麻酔が必要な上、行える病院が限られています。
OK-432注入法は注射後に痛みや発熱がありますが、有効率が高く2回以内の注入で消失・縮小固定する場合が多いです。
どの治療法にもメリットデメリットが存在します。治療法を選ぶ際には、自身の症状や病状に応じて専門医の意見を参考にすることが大切と言えますね。
ガマ腫の原因は唾液線の傷つき?病気のメカニズムを解説
「ガマ腫」とは、ガマガエルが喉を膨らませたような見た目に似ていることから名付けられた病気で、唾液線の1つである舌下腺の導管損傷によって生じます。
どのような見た目かと言うと、粘膜の下に唾液が貯留してできたもので、お口の底に透明感のあるドーム状の膨らみを作るのが特徴です。
本記事では、ガマ腫の原因として考えられるメカニズムについて解説します。
ガマ腫の原因①:機械的な刺激
ガマ腫の原因についてははっきりと明らかになっていませんが、専門医の間では「このような原因が考えられるのでは?」といった意見が交わされています。
代表的な3つの要因のうち、1つ目は歯ブラシの当て方や食事の際に頬や舌を誤って噛んでしまうことで粘膜が傷つき、唾液が貯留してガマ腫に変化する可能性があることです。
機械的な刺激によって炎症が起こり、唾液の出口が閉ざされて唾液が貯留されるため、ガマ腫が発生すると考えられています。
ガマ腫の原因②:先天的要因
一方で、外的刺激で口内炎になることぐらいは誰にでも起こり得ることです。
では、ガマ腫になってしまう人とならない人の違いとはなんでしょうか?これは遺伝的なもの、つまり先天性の脆弱性があるという見解もあります。
舌下腺から唾液漏れが増加するのに対して、元に戻ろうとする力(伸ばされた粘膜や皮膚)が弱くなっており、バランスを崩し続けている状態がガマ腫につながると言えます。
そのため、ガマ腫の大きさは日によって変動し、例えば食事の前後で大きくなったり小さくなったりすることがよくあります。
ガマ腫の原因③:矯正装置
ガマ腫は、特に10〜30代の女性に多く見られる疾患です。この年齢層では、歯列矯正治療がよく行われます。
歯列矯正治療は金属ワイヤーなどを使用していることが多く、お口のなかの組織を傷つけやすい特徴があります。
また、治療期間は通常数年にわたり、固定装置が一般的であるため、矯正器具が口腔内に当たり続けることにより、慢性的な炎症が起こることがあります。このような炎症が続くと、ガマ種を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
ガマ腫とは、舌下腺の導管損傷によってできるドーム状の膨らみのことです。ガマ腫の原因には、機械的な刺激や先天的な脆弱性、矯正装置による慢性的な炎症などが考えられます。
具体的には、歯ブラシの当て方や食事中に舌や頬を誤って噛むことが原因になることが挙げられます。また、遺伝的な要因もあるため、なってしまう人とならない人がいます。
また、歯列矯正治療を受けている10〜30代の女性によくある疾患であるため、注意が必要です。